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検索数で振り返る「北斗星」最後の輝き

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今年は鉄道を取り巻く環境が激変した年でした。北陸新幹線や上野東京ラインによって人の流れが大きく変わると同時に、多くの鉄道ファンにとって特別であり続けたブルートレインが鉄路を去りました。

寝台特急が「ブルートレイン」と呼ばれ始めたのは、1958年に東京から博多方面へ向かう寝台特急「あさかぜ」に投入された客車が始まりと言われています。これまでの客車夜行列車のイメージを塗り替える斬新な車体のデザインや、当時としては画期的な全車冷房完備の同列車は瞬く間に人気列車になり、その後は全国各地で運行を拡大していきました。しかしJR化以降、新幹線が発達すると客離れや路線の経営分離などの影響で多くの列車が廃止となりました。

「北斗星」は青函トンネルの開業した1988年に走り始めた、ブルートレインとしては歴史の浅い列車でしたが、その豪華な設備と北海道の印象的な車窓からの風景が相まって、デビューから廃止まで人気列車でした。

最盛期には3往復が走り、さらに多客時にはニセコやトマム方面への直通列車まで運行されていたこともあった北斗星ですが、2008年には北海道新幹線の開業に伴う青函トンネルの工事が始まることになり、工事時間の関係で1往復まで減らされてしまいます。
そして2015年、翌年に控える北海道新幹線の開業を前に、青函トンネルの電圧変更により北斗星の青森~函館間を牽引(けんいん)する電気機関車「ED79形」の新型車への置き換えが費用的に困難であること、そして北斗星に使用されていた24系25形客車の老朽化には勝てず、8月23日の上野到着をもって運転を終了しました。

個室を基本とした車内は、ソファーベッドにテーブルとシングルソファー、シャワールームを備えた最高級の1人用個室「ロイヤル」を始め、2人用のA寝台個室の「ツインデラックス」、B寝台個室は2人用の「デュエット」と1人用の「ソロ」、そして昔ながらの開放式B寝台を備えていました。
また、食堂車グランシャリオでは本格的なフランス料理や懐石料理を楽しめた他、フリースペースとして大きなソファーを備えたロビーカーも連結されており、青函トンネルや景勝地では多くの客でにぎわっていました。

鉄道ファンに限らず多くの話題を集めた「北斗星」。その廃止までの一連の出来事を、Yahoo!検索で「北斗星」というキーワードでの検索数を日ごとにグラフにし、特筆すべき出来事をまとめてみました。

(1)ブルートレインの全廃報道(2013年11月7日)

最初の異変は2013年11月7日。複数のメディアがJR関係者からの取材という形で「ブルートレイン」の全廃を報道したことで検索数が急上昇。当時はまだ走っていた上野~青森の「あけぼの」や大阪~札幌の「トワイライトエクスプレス」の他に、北斗星の廃止にも初めて言及されたことに対して衝撃が走ります。

(2)僚友「トワイライトエクスプレス」の廃止報道(2014年5月28日)

2014年の5月28日には日本海沿いを経由して大阪~札幌を結ぶ「トワイライトエクスプレス」の廃止が報道され、それに伴い「北斗星」の検索数も急上昇しています。

(3)北斗星の廃止報道(2014年12月5日)

北斗星の廃止をメディアが一斉に報道したのが2014年12月5日でした。
廃止の記事が多くのソーシャルメディアでシェアされ、検索数も大きく上昇しています。これは北斗星廃止までの一連の流れの中では定期最終列車運転日に次ぐ検索数となっています。

JRは毎年3月末に大きなダイヤ改正を行いますが、詳細発表は12月下旬に行うことが恒例となっています。列車の廃止など、注目度の高い内容は公式発表前にメディアが先行報道することが多く、今回もJRの公式発表前に一斉に報道されたため、JRから公式にプレスリリースが出た後の12月19日~20日付近の検索数は12月5日に比べたら少なくなっています。

2015年3月のダイヤ改正は、北陸新幹線長野~金沢や上野~東京の上野東京ラインの開業といった華やかな内容の裏で、北斗星・トワイライトエクスプレスの廃止という暗いニュースが同居した改正となりました。

(4)最終列車の寝台券発売日(2015年2月13日、7月22日)

3月13日に予定されている北斗星の定期最終列車の寝台券が発売されたのがこの日。Yahoo!検索ではチケット争奪戦の様子や攻略方法を検索する人が多かったと見られます。
寝台券を手に入れるためにみどりの窓口には朝早くから多くの人々が並んだこの日、午前10時に売り出された切符は発売開始後一瞬で売り切れ、プラチナチケットと化しました。

同様の傾向はラストランとなった8月22日の寝台券が発売された7月22日にも見られています。
なお、ラストランの寝台券は東京駅や札幌駅といった大規模な駅でも全く取れなかったという報道もあり、その倍率の高さは想像を絶するものだったといえるでしょう。

(5)北斗星定期列車最終日(2015年3月13日)

3月13日、毎日1往復運転されていた北斗星はこの日を持って定期運転を終了。最終列車を見届けるために多くのファンが上野駅や札幌駅、そして途中駅に詰めかけており、その動きも検索数のグラフに反映されているようです。北斗星廃止までの一連の流れの中では、この定期列車最終日が最も検索されています。

なお、その後ダイヤ改正後の4月2日から8月22日まで臨時列車として運行された北斗星は1編成のみを使用し、カシオペアとの交互運転を基本としつつ、北海道新幹線の工事日などは運休するという形の運転日が設定されました。
また、定期列車廃止によって編成の中で使われていたJR北海道の札幌運転所に所属していた客車は全て廃車となり、JR東日本尾久車両センターに所属する車両のみでの編成が組まれました。その際、2008年の1往復化時に連結を取りやめた全室ロビーカー車両が復活しています。

(6)ラストラン当日、そしてその後......(2015年8月21日~23日)

最後の上野発のブルートレインは8月21日、それを折り返す形で札幌発は8月22日となりました。
当日は多くの鉄道ファンが駆けつけた他、テレビや動画サイトでもその様子が生中継されるなど、各メディアでも最後のブルートレインを見送るムードは最高潮となりました。
検索数でも最後の3日間は軒並み高い数字を保っています。

1958年の20系客車による「あさかぜ」から始まったブルートレインは、8月23日の北斗星の上野到着をもって57年の歴史に幕を下ろしました。そして、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」でも歌われた「上野発の夜行列車」は、ついに北海道新幹線開業まで運行される臨時のカシオペアのみとなりました。

北斗星が多くの人の思い出に刻まれてから数週間後の9月15日、再び検索ワードが急上昇しました。
この日、北海道新聞や朝日新聞などが室蘭市の陣屋町駅付近で行われている北斗星用客車の解体を動画で配信。役目を終えた青い客車が部品などを取り外され、バーナーで車体を切断されて解体されていく姿が話題となりました。
北斗星はこの世を去るその日まで人気列車であり続けたことを、この検索データは示しているといえるでしょう。

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