ホーム > 記事一覧 > 検索注目ピックアップ一覧 > オオカミウオ騒動とは一体なんだったのか!? 渦中の人物・平坂寛さんに直撃!

Yahoo!検索で急上昇したヒトやモノに突撃取材、コメントもご紹介!「検索注目ピックアップ」

オオカミウオ騒動とは一体なんだったのか!? 渦中の人物・平坂寛さんに直撃!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2015年8月に始まり11月に入った今なお「オオカミウオ」がかつてないほど注目を浴びています。日本国内でもっとも話題になったのは、11月12日のデイリーポータルZの記事「オオカミウオを釣って食べたら色々大変だった」が公開されたタイミングです。これにより、11月13日のYahoo!検索のデイリーランキングに「オオカミウオ」が急上昇しました。
http://searchranking.yahoo.co.jp/burst_ranking/20151113

この一件で最初に海外がザワついたのは8月から9月にかけてでした。
経緯を追ってみましょう。

始まりは8月29日、31日の平坂寛さんによるツイートから。

オオカミウオ、すごい姿の魚です。それにしても大きい。

そして早くも9月1日に不穏な空気が。

最初に記事にしたといわれるイギリスの「The SUN」の記事「Fisherman catches giant mutant sea monster near nuclear site」を読んでみましょう。
あ、英語ですね......。Yahoo!翻訳の助けを借りつつ解読します。

"IF Hollywood movie chiefs are looking to shoot an ocean-based horror flick, they should cast this monster in the lead role."
「IFハリウッド映画チーフは海ベースのホラー映画を撮るのを期待しています、彼らは主役でこの怪物を投げなければなりません。」

要はハリウッドホラー映画主役級のモンスターだと言っています。まあわかります。確かにオオカミウオのルックスはかなりアレです。

"Usually growing to a size of 1.1 metres and a weight of 15kg, Hiroshi's find in the Pacific Ocean - off the coast of island Hokkaido near eastern Russia - measured closer to two metres and boasted a mouth large enough to accommodate a human child."
「通常1.1メートルのサイズと15kg(太平洋でのヒロシの検索)の重さに増大すること - 東部ロシアの近くの島北海道沖で - 2メートルまでより近く測定して、人間の子供に適合するのに十分大きな口を誇りました。」

はいはい、大きいですよね。2メートルはなんだか盛り過ぎな気もしますが、大きいオオカミウオには違いないと思います。

"The massive fish raises further questions about the impact that the 2011 Fukushima nuclear power plant disaster had on surrounding marine life."
「大きい魚は、2011の福島原子力発電所災害には海洋生物を囲むことにあった影響についてのさらなる質問を起こします。」

おっと、急展開です。福島ですって? むむむ、どういうつながりなんでしょう。

このように想定外の書かれ方をした「異常な大きさの魚が釣れた。3.11の福島原子力発電所災害が影響しているのでは?」というストーリーが平坂寛さんのツイート画像とともにどんどんと世界中で拡散していきます。

世界の反応を少し見てみると......
「これってウツボ?」「ウツボっぽいよね」と、ウツボと勘違いされているパターンが多くありますが、これはまだカワイイほう。
「かつてない危険な種な気がする」「目は2つだよね?」と化け物扱いする人もいます。

そんな騒ぎを受けて、平坂さんが9月17日に英語で説明。

"However this wolf-fish we caught look so huge, they are the average size (TL110-120cm) in this area."
「どんなに我々が捕らえたこのオオカミウオがとても巨大に見えても、彼らはこの地域の平均サイズ(TL110-120cm)です。」

そうですよ、やはり2メートルは言いすぎですよ。北海道でこのサイズのオオカミウオが釣れるのは自然なことです。

と、最終的には平坂さんが状況を説明し、海外でもきちんと解説する記事も出始めてようやく沈静化しつつあります。
とはいえ、今も平坂さんの手元から離れて写真や記事が拡散されているようで、オオカミウオの姿形の恐ろしさとそのサイズ(写真の撮り方でより大きく見えるようです)が世界のあちこちに広まっています。

「オオカミウオを釣って食べた」だけでもとんでもないインパクトなのですが、そこからさらに世界中をザワつかせる展開を繰り広げた今回の騒動。
渦中の人物である生物専門のライター・平坂寛さんはこの騒動をどのように感じていたのでしょう?

そこで、平坂寛さんに直撃してみました!


平坂寛さんプロフィール

ひらさか ひろし

1985年、長崎県生まれ。
幼少の頃より動植物に強い興味を持ち、「五感を通じて生物を知る」をモットーに各地で珍生物を捕獲している。
学生時代から生物専門のライターとして活動を開始。「生き物は面白い」ということを多くの人に伝え、生物について深く学ぶきっかけとなるような文章を書くことを理念とする。
2014年に著書「外来魚のレシピ―捕って、さばいて、食ってみた」、
2015年11月には 新刊「深海魚のレシピ―釣って、拾って、食ってみた」を発売。

オオカミウオ プロフィール

スズキ目オオカミウオ科海産魚
寒海性の魚で、アラスカベーリング海オホーツク海サハリンなどに分布している。日本では北海道のオホーツク海沿岸を中心とした狭い範囲に分布している。英名は両あご前部に強大な円錐状の犬歯があり、容貌がオオカミに似ていることに由来するといわれ、和名もこの英名による。また、両あごの側部、鋤骨(じょこつ)口蓋骨(こうがいこつ)に粗大な臼歯(きゅうし)のあることが大きな特徴で、これを用いて二枚貝巻貝をくだいて食べたり、大型の甲殻類を食べる。
(出典元:コトバンク

今回の騒動の発端となった平坂寛さんとオオカミウオ

平坂寛さんとQ&A

――今回、平坂寛さんの8月29日のツイートが9月にはすでに海外で記事になるという早さで拡散されました。今は誤解を解く報道もされて落ち着いたのかなと思いますが、どんな思いで今回の経過を見ていましたか?
平坂寛さん ツイート直後にはすでに国内外からたくさんの反応をいただいていたのですが、その頃はまだ「やっぱりオオカミウオのビジュアルは世界に通用する素晴らしさだった!」と喜んでいました。でも、それがだんだん勢いを増して、あることないこと書かれ始めたので「たくさんの人がこの魚に対して間違ったネガティブイメージを持ってしまうのでは......」と心配で胃が痛くなってしまいました。釣って、〆(しめ)て、食べちゃってる分際で、いまさら魚のことを気にかけるのも変に思われそうですが。
また、無断で写真を転載していい加減な記事をでっち上げた人たちに呆(あき)れつつも、ネットやSNSの持つ拡散力を恐ろしく思ったりもしました。

胃を痛めるほどに心配されていたとは......。本当にネットやSNSの拡散力ってすごいですよね。

――「ゴジラフィッシュ」「SF映画のクリーチャー」などと言われてしまったオオカミウオの弁護コメントをお願いします。
平坂寛さん 正直に言うと、子どもの頃にはじめてオオカミウオの写真を見たときは映画に出てくる怪獣のようだと思いましたし、そうした感想自体には「そうそう、そんな感じだよね!」と賛同しますね。こういう生物に対する「特撮怪獣やSFのモンスターみたい」という意見は「怖いけどかっこいい!」という褒め言葉だと思っているので。
ただ、この魚はあくまで野生動物。人類が文明を持つよりもはるかに古くからオホーツクの海に暮らしていたわけで、決して人為的な影響で生み出された存在ではありません。そこだけは正しく認識して欲しいですね。

あ、やっぱりオオカミウオは怪獣的な認識でしたか。そして、仰るとおり、生み出されたのは人為的な影響ではないというのが大切です。古来よりこの姿で生きている、だからこそかっこいいんですよね!

――今後の誤解の予防ということで、いままで食べた魚やこれから釣りたい魚のなかで、オオカミウオのような騒ぎになりそうな魚があったら教えてください。
平坂寛さん これからの寒い時期にはサケガシラリュウグウノツカイミズウオなどの深海魚が岸辺へ頻繁に打ち上げられるようになります。この現象は彼らの生態や海水の季節的な変動を考えればごく自然なことなのですが、どうしても天変地異の前触れなどセンセーショナルな事柄に関連付けられがちです。
ちなみに、サケガシラとミズウオは食べたことがありますが、どちらも水っぽくておいしくありません。
オオカミウオにも言えることですが、食用魚としてメジャーな地位を獲得できていない大型魚は誤解されやすいように思います。東京湾で釣れるダイナンアナゴを「突然変異で巨大化したアナゴだ!」と言っている人を見かけたこともありますね。

サケガシラ

ミズウオ

ダイナンアナゴ

これは......確かに、誤解を受けかねませんね。知らないで釣ったらギョッとしそうです。しかし「水っぽくておいしくない」って、すでに食べているのがさすがです。

――最近何を検索していますか? 実際に検索してみたワードを教えてください。
平坂寛さん 「防刃グローブ」や「ケブラーグローブ」なんかを検索しています。僕はいわゆる「危険生物」と呼ばれる生き物を捕まえて、実際のところどの程度危ないのか検証するのが好きなので、フィールドワークの装備に加えようかと検討中です。

やはり調べるものが一味違いますね。そして危険生物の検証結果が気になります!

平坂寛さんギャラリー

怪獣と言われかねない「ワニガメ

青色のインパクトがすごい「ヤシガニ

重たそうな「タスマニアオオガニ

猛毒を持つという「ハブクラゲ


今回のオオカミウオ騒動、平坂寛さんにお話ししてもらって、きっちり誤解が解けましたね。とくに「食用魚としてメジャーな地位を獲得できていない大型魚は誤解されやすい」というコメントが刺さります。「知らない=危ない、怖い」と騒ぐだけでは生命の神秘も立つ瀬なしです。
今後も平坂寛さんの釣果や食レポートに注目です!

新着

公式アカウントで最新情報配信中!

  • Facebook

    Yahoo!検索の公式Facebookページ。

  • Twitter
    (@YahooSearchJP)

    Yahoo!検索の公式Twitterアカウント。

こちらもチェック

Yahoo! JAPANトップページをホームページに設定しよう
・気になるニュースをタイムリーに配信。
・あなたの地域の天気をピンポイントで表示。
・地震や津波など緊急の災害情報も、すぐにお知らせ。